真黒いスーツは喪服だ。
あの貧弱な子供と出会ったあの瞬間、復活の名を抱いた己は死んだのだ。
残ったのは死神と呼ばれる己、心の中に巣食う悪魔。
10年経っても己は子供の隣にいた。
子供は青年になり、ボスと呼ばれ沢山の人間から慕われる。
そう育てたのは己の筈なのに、そんな姿に苛立ちが込み上げる。
あの子供は己の、己だけの物だ、
窓辺に飾られた美しい薔薇もカフスもネクタイもこの執務室さえも全て燃やしてやりたくなる。
己以外に贈られたものを嬉しそうに身に付けるあの指が嫌いだ
美しい花を愛でるその視線が嫌いだ
部下に慕われ、夕食の誘いを受ける嬉しそうに微笑む唇が嫌いだ
愛を、己だけに向けない子供が、嫌いだ。
愛しています悪魔の如く
word :: ロメア * 発展途上あいうえお題