赫、だった。
全てが赫、だった。
真白な衣服は赫に染まり、銀色の髪さえも赫が滴り落ちている。
誰かが肩を叩いた。
顔は、ほぼ白く塗潰されて見えない。
ただ、叩かれた部分がじぐじぐと痛みを発していた。
口が動いた。
何かを言っている。
声は聞こえない。
口は2回、動いた。
あとはその動きの連続が限りなく奇妙なほど速すぎるスピードで繰り返されて
段々と口角が上がっていく。
その端から垂れるのは真赤な
目の前が暗くなった。
温かい掌の感触がした。
「見るな」
浮上する意識と共に上がる息。
気配を探る。子供はどうやら起きていないらしい。
好い歳の大人が夢に魘されるなんて、
「………馬鹿みたいだ」
あの掌に縋ろうとした、自分も。
いつかの思い出のような夢に溺れて骨になる
word :: ロメア * 発展途上あいうえお題