ころしたいほどすきなひとにはさいじょうのきすをして

「とんだ肉食動物じゃない、君」
「まさか、俺なんて公園で鹿せんべいをひたすら貪る鹿ですよ」

ソーサから白磁のティーカップを持ち上げ、優雅に紅茶を飲む姿は普段の姿からは全く想像し得ないもので。
ちらりと向けられた瞳は猛禽類の様な鋭さと獰猛さを秘めている。
ぞくり、背筋に走る寒気とともに口角が上がっていく。

「嬉しい誤算だよ綱吉、君が狩る側の人間だったなんて」
「そうですか、俺は全く嬉しくありませんよアンタにばれるなんてね」

やっぱりたまには校舎裏なんて陰気な場所に足を運んでみるのもいいことだ。
向かいに座る綱吉は俺の不注意だったなんてギリギリ歯軋りをして悔しがっているけれども。
そんな姿にも笑みが零れて、ふふ、と笑う。
恨めしそうな顔で振り向いて、何が可笑しいんですか、一言。

「好きな子の新たな一面を見れた事が嬉しいだけだよ」
「……雲雀さん熱無いですか、熱」

ぺたり、と冷たい掌が額に乗せられる。
一気に近づいた距離も悪くない。
離れようとした手を掴んでに、と笑う。

「わお、綱吉ってば大胆なんだね」
「離して下さいよ、手首痛い」
「そんなこと思ってもないくせに」

ちゅ、鼻の頭に唇を落とす。
ぽかんとした目の前のスれた子供。
嗚呼、やっぱりこの子はなんて!

「あいしてるよ綱吉、咬み殺してあげたくなるくらいにね」






殺したいほど好きな人には最上のキスをして



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