おおきなさくらのきのしたでいとしいあなたをまいそうし

真赤な貴方を、薄紅色の木の下へと埋めました。
其の顔は何時もの騒がしさとは異なつて、酷くうそりと為て居りました
華やかに咲く花弁のやうな唇は彩を失い悲しく為りました。
主を守る事すら出来無かった忍びの己を嘲笑うやうに、目の前の左胸を貫いた凶器。
目の前が黒と白の世界に為りグルグルと回りちかちかと網膜が焼けるやうな感覚の末、私は意識を失いました。
其れは何時も腹の奥で疼く"何か"が表層へ出でたのでせうか、私には全く解りませんでした。
(気付けば冷たい主を抱き赤の真中に独り立ち尽為て居た乃です。)
しくしくと痛む腹から段々と温かいモノが流れ出て居る気が為ましたが、無視為ました。
唯腕の中の主をあの場所に埋める為、私は走り、地を掘り返すのです。
薄紅色の下で貴方の幼い笑顔が己に向けられ、手を延ばされ

がりがりと耳障りな音と共にポカリと黒い穴が段々と掘られて居る、此の真っ赤に為った己の手で。
爪が剥がれたやうですが、痛み等は有りませんでした。
痛みを拒否したのでせうか、もう思考すらも侭成らない状態で、唯只管地に指を突き立てます。貴方の身体を葬る為に。
美しい薄紅と共に貴方が輪廻を廻って、後世に生まれ、幸せな生活を送れるようにと願って、

私は----------------------------------------------



大きな桜の木の下で愛しい貴方を埋葬し

word :: ロメア * 発展途上あいうえお題