大人になりやすい年頃に




いくらボスとは云え14歳の少年なのだ、この子供は。
14歳の己などはもう覚えてなどいないが、どうせ今と変わらず機械ばかりいじっていたのだろう。
幸せそうに飴を齧る小動物の様な笑みを浮かべるツナヨシの髪をぐしゃぐしゃにかき回して
目の前にもう1本どうだ、と言わんばかりに差し出せば、
少々頬を膨らませながらも礼を言いもごもごと口を動かす。
目の前でましまろ男がカーワーイーイーと一昔前のギャルの様に言いながらこの子供を構い倒していたけれども
何となくその気持ちがわかってしまった様な気がする。
ハムスターの様に頬を膨らませながら必死にマシュマロをほおばるちょっとしたあほっぽさがまた可愛い。
その可愛さは子どもゆえの純粋さの中に潜んでいて
これから巻き込まれていく日々の中で少年は青年になって
その中にこの純粋さを落としていくのだろうか。
笑みの中に刃を隠して、その小さな両手は血にまみれ、涙など当に枯れ果てて



「そんなんさせるわけないデショ」



にこりっ。
気持ち悪いほど(実際に気持ち悪いが)の笑みを浮かべられ眉間に皺が寄る、無意識に。
ちょいちょいと花瓶に飾ってある花の花弁を摘みながら巨大な窓へ目をくれる。
輝く大空、真白な鳩が飛んでいる。
ばさばさという羽の音と共に、うわぁと歓声をあげ窓に歩み寄る小さな背。



「ツナチャンはここにずっとおいとくヨ」
「ボンゴレは納得しない」
「バカだねスパナ君ったら。納得じゃないんだよ、これは強制」



あんなとこにツナチャン置いといたら悪影響になるじゃない。
多感な年頃なんだから、ふわふわしたものと甘いものだけツナチャンはとっとけばいいの。
ずっと此処にいて、みんなと一緒になって笑ってはしゃいで-----。

だからね、一旦言葉を切って、ギラリと瞳を光らせて、嗤う。



(みんな殺すよ、ツナチャンの手を汚そうとする奴等は。)