視界には
いつも彼がいた。

ぼう、とただ上を見つめる。
其処は機械に塗れて暖かさも感じないような部屋で ただ蛍光灯が真白く昼も夜も分からない状態でこうこうと部屋の中を照らし続けている。  
 
 
「どうしよう、捕まっちゃったよ」
 

ひどく自分の声に抑揚が無いように思える。
捕まったことに余り恐怖は覚えない。
散々今迄の生活の中に恐怖を植え付けられてきたのだ、今更如何って事は無い。
唯一つ残念なのは

 
「お前がいないことだよ、リボーン」     
 
 
視界に何時ものあの小さな黒尽くめの赤ん坊はいない。  
口角がにぃ、と緩く弧を描く。


「だって、お前が居ないんなら俺を隠す必要もないでしょ?」


ずっとずっと隠してきた、俺を。
ボンゴレを心の底から嫌悪する、残酷な俺を。


「俺の手で壊してあげるんだから、幸せだよね?ボンゴレも」



(堤防が無きゃ増えた大量の水は氾濫する、それとおんなじだよ。)